続・机に登る赤ちゃん

今日は、「赤ちゃんが机に登る時のあなたの対応は?」の続きです。
さて、あなたは、A、B、Cのどのタイプのお母さんでしたか?3タイプとも赤ちゃんの月齢と、その時の状況によって違う対応をするのではないでしょうか?
子供が机に登るというのは、どこの家庭でも起こる日常のほんの一コマです。
その時に、親であるあなたの基本的な考え方が、日常のあらゆる親子の触れ合いの場で、具体的な行動となって示され繰り返された時、子供は母に代表される大人というものを、どの様な形で、自分の中に組み入れていくと思いますか?
未知のものに挑み、それを支配した子供の充実感や喜びを、自分の充実感、喜びとして共に楽しんでくれる人、それは大好きな人であり、掛け替えのない人となります。
この「人に対する信頼の土台となる感情」を体験する瞬間を、最も身近である母親と共有することは、母親への信頼を決定的なものとしてくれるはずです。
そして、その信頼は、やがて成長し、「机には登るべきものではない」ということが告げられた時、素直にそれを聞き入れる子供に育っていくのではないでしょうか?
それに対し、「しつけ」という大義名分や、子供の気持ちより、自分の思いのほうを優先させることが、どのような結果をもたらすのでしょうか?
今、獲得しつつある能力を十分に使うことによって、より確実に自分のものにしようとしている子供に対して、同時に「社会の常識」を教えることは、先を急ぎすぎているといえるのではないでしょうか?
今は、周囲の人に守られ、支えられて能力を伸ばし、その後に、自分の能力を駆使して、やっと味わった新しい世界を信頼する母親と喜び合う。
そして、今度は、自分が守らなければならない秩序があることを学ばせていく。
それこそが、育ちの道筋ではないでしょうか?
例えて言うならば、前人未踏の山に厳しい気象に耐えてやっと登頂に成功した。
「やったぞ!ついにやった!」
と喜んでいる時に、お巡りさんがやってきて
「ここは立ち入り禁止です。直ぐに出て行きなさい」
と言われた時の、あなたの気持ちを考えて下さい。
それよりも
「素晴らしい快挙です。人類が誇るべき一歩です」
「この記録は永遠に語り継がれることでしょう」
と讃えられたあとに、
「でも、ここは登山許可が必要なのです。次回は、忘れずにね」
と笑顔で言われたらどうでしょうか?
あなたは、素直に聞き入れるのではないでしょうか?